青山学院大学総合文化政策学部小論文2019
今回は、青山学院大学総合文化政策学部の2019年度小論文の書き方を詳しく見ていきましょう!
目次
青山学院大学総合文化学部小論文2019
問1 本文の主張を200字以内の日本語で要約しなさい。
問2 問1で要約した主張に対する論理的な反論を200字以内の日本語で述べなさい。
問3 問1と問2を踏まえた上で、あなたはどちらの立場に立つか表明し、それを現代の具体的な事例をあげながら300字以内の日本語で展開しなさい。
まとめ
問1 本文の主張を200字以内の日本語で要約しなさい。
要約問題については、
①文章全体を読んで、おおまかに理解する。 ②段落ごとに何がポイントかまとめる。 ③筆者が強調・大事にしていそうなキーワードをチェックする。 ④キーワードを盛り込みながら文章にする。
これらを基本としてやってみてください。
要約はとにかく慣れが必要です。ばりばり解いて、先生などに添削してもらいましょう。
模範解答
文化には人間が欲求を充足する目的で自然を制御して財を獲得する知識と能力、人間関係と財の分配を規制するために必要な制度の2つの側面がある。欲動を抑圧する文化に人間は敵対し破壊を企てるから、文化的な仕事を強制させなければならず、大衆は怠慢で放埓であるため、優れた人物を指導者として権力により大衆から独立させる必要がある。
問2 問1で要約した主張に対する論理的な反論を200字以内の日本語で述べなさい。
2019の問題では、フロイトの文章が出題されました。上記の要約をさらに一言に雑に要約すると、「人間は愚かだから独裁政治がいい」ということですね。これに反論しましょう。
とはいえ、述べる内容は民主政治ぐらいしかないでしょう。民主政治(直接民主制でも間接民主制でも)のメリットを挙げましょう。
ただ、問3で自分の意見を述べなければならないので、一番に述べたい部分は残しておいてください。
200字という短い文字制限ですし、自分の意見は問3で書くので、客観的な事実を淡々と述べるぐらいで大丈夫だと思います。
模範解答
筆者は優れた人物が大衆から独立した独裁的な政治を行うべきだと主張しているが、これは誤りである。なぜなら、独裁政治は大衆の意見を無視し、恣意的な政策を推し進めるため、人々の自由・権利を侵害する恐れがあるからである。人々が選挙で自由に指導者を選ぶことのできる民主政治こそが、人々の自由・権利を保護することができる政治形態である。
問3 問1と問2を踏まえた上で、あなたはどちらの立場に立つか表明し、それを現代の具体的な事例をあげながら300字以内の日本語で展開しなさい。
現代の具体的事例とありますが、これは今までの勉強を活かす部分です。
書きやすいのは、フロイトのいう「指導者が独立した政治」が過去にどのような悲劇を巻き起こしたのかについて述べる形でしょう。ナチス・ドイツや第2次世界大戦下での日本、さらにポルポト政権についてなどが書きやすいです。歴史の知識を活かしてください。
最近の時事問題を入れても、「おっ、こいつニュースチェックしてるな」というアピールになりますね。
これらの独裁政治にはデメリットが多いこと、そして民主的な政治がどのようなメリットを持つのかを述べられれば良いと思います。
ちなみに、どちらの立場に立っても間違いと言うことはありません。説得力のある内容が書けていれば、独裁政治を支持しても全然かまいません。実際に、独裁政治にもメリットはありますからね。コロナ禍における中国を見るとメリットを感じる部分もあるかと思います。ある出来事が、立場によってメリットに感じたり、デメリットに感じたりすることもあるでしょう。共産党独裁の中国の場合、コロナウィルスが広まらないように、様々な強制を国民にかけていますよね。民主国家の場合は、それが難しいのです。
自分の書きやすい立場を支持しましょう。
模範解答
私は民主政治に賛成である。なぜならば、絶対的な権力は腐敗するからである。ヒトラーはその指導力とカリスマ性で第一次世界大戦の敗戦や世界恐慌によるドイツの不経済を短期間で立て直したが、ヒトラーの価値観に基づく独裁的な政治は結果的に虐殺や人種差別をもたらした。
確かに、民主政治では大衆の選挙により指導者が頻繁に変わるため、経済が不安定になる可能性もある。しかし、大衆が指導者を選べることは、我々が自由な思想を持ち、表明し、政治に参加できる権利を持っていることの証明でもある。
よって、国民の自由を重視する必要があるので、民主政治をすべきであると考える。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
模範解答をいくつかあげましたが、単なる解答の一つであり、他にもたくさん書き方はあります。
ですから、参考にしすぎないように!
全然わからないよ!という人は「こうやって書くんだ」という参考に、また自分なりに答案を作ることができた人は、「へえ、こんな答え方もあるんだ」という一意見として眺めてみてくださいね。
小論文では決まった答えがありません。
普段の学習で一番伸びる部分である答え合わせが難しいのです。
となると、「小論文対策って何をやったらいいの?」となりそうですよね。
小論文に正解は無いのですが、正しい書き方はあります。
それを学ぶんですね。
正しい書き方を学びたい人は、大学受験のポラリスに相談だ!
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