国語 そもそも、国語は教育学部小学校教育コースと国語専修コースで課されるのみです!
試験時間は100分で現代文2題、古文・漢文がそれぞれ1題ずつ出題されます!
現代文は例年第一問が小説、第二問が論説文の問題となっています。
「琉球大学は偏差値が低いから、問題も簡単だろう!」と思っている人も多いかもしれませんが、腐っても国立です!
結構良問が出題されていますよ!
ちなみに、琉球大学の各学部のセンターボーダー率です!
確かに、低い・・・。
ほとんどが60%台って、関東にあったら人気大学になりそうですよね。
人文社会学部
学科・専攻・その他 日程方式名 セ試 得点率 偏差値 人文社会|国際法政 前期 68% 45.0 人文社会|人間社会 前期 65% 人文社会|琉球アジア文化 前期 62% 人文社会|国際法政 後期 71% 人文社会|人間社会 後期 69% 人文社会|琉球アジア文化 後期 62%
国際地域創造学部
国際地域創造(昼間主)|国際地域創造(国際的思考系) 前期 65% 47.5 国際地域創造(昼間主)|国際地域創造(論理的思考系) 前期 64% 国際地域創造(昼間主)|国際地域創造(数学的思考系) 前期 66% 45.0 国際地域創造(昼間主)|国際地域創造(国際的思考系) 後期 67% 国際地域創造(昼間主)|国際地域創造(論理的思考系) 後期 66% 国際地域創造(夜間主)|国際地域創造(国際的思考系) 前期 57% 42.5 国際地域創造(夜間主)|国際地域創造(論理的思考系) 前期 58% 国際地域創造(夜間主)|国際地域創造(国際的思考系) 後期 60% 国際地域創造(夜間主)|国際地域創造(論理的思考系) 後期 61%
教育学部
教育|小学-学校教育 前期 55% 教育|小学-教科教育 前期 62% 45.0 教育|中学-国語教育 前期 65% 50.0 教育|中学-社会科教育 前期 70% 教育|中学-数学教育 前期 59% 47.5 教育|中学-理科教育 前期 63% 47.5 教育|中学-音楽教育 前期 59% 教育|中学-美術教育 前期 55% 教育|中学-保健体育 前期 60% 教育|中学-技術教育 前期 55% 45.0 教育|中学-生活科学教育 前期 63% 教育|中学-英語教育 前期 67% 52.5 教育|特別支援教育 前期 54% 教育|小学-学校教育 後期 67% 教育|小学-教科教育 後期 66%
理学部
理|数理科学 前期 55% 45.0 理|物質地球科学(物理系) 前期 52% 40.0 理|物質地球科学(地学系) 前期 56% 40.0 理|海洋自然科学(化学系) 前期 59% 40.0 理|海洋自然科学(生物系) 前期 62% 45.0 理|数理科学 後期 60% 42.5 理|物質地球科学(物理系) 後期 62% 理|物質地球科学(地学系) 後期 60% 理|海洋自然科学(化学系) 後期 52% 理|海洋自然科学(生物系) 後期 60%
医学部
医|医 前期 84% 65.0 医|保健 前期 64% 50.0 医|医 後期 86% 医|保健 後期 69%
工学部
工|機械工学 前期 50% 42.5 工|エネルギー環境工学 前期 51% 42.5 工|電気システム工学 前期 53% 42.5 工|電子情報通信 前期 53% 42.5 工|社会基盤デザイン 前期 53% 42.5 工|建築学 前期 53% 42.5 工|知能情報 前期 55% 42.5 工|機械工学 後期 67% 工|エネルギー環境工学 後期 57% 工|電気システム工学 後期 57% 工|電子情報通信 後期 57% 工|社会基盤デザイン 後期 58% 工|建築学 後期 66% 工|知能情報 後期 65%
農学部
農|亜熱帯地域農 前期 58% 45.0 農|亜熱帯農林環境科学 前期 59% 45.0 農|地域農業工 前期 53% 45.0 農|亜熱帯生物資源科学 前期 55% 45.0 農|亜生物-健康栄養科学 前期 57% 45.0 農|亜熱帯地域農 後期 60% 農|亜熱帯農林環境科学 後期 64% 農|地域農業工 後期 62% 農|亜熱帯生物資源科学 後期 66%
さあ、気を取り直して、国語の小説対策を書いていきます!
私立大学でも、現代文は出題されますが、小説を出すところは主に文学部くらいです。
また、国立でも、評論文だけの出題の大学のほうが多数派です。
そう考えると、対策が面倒なのです。
記述なので、私立大学の問題は不十分です。
国立の場合は、小説を二次試験でも出しているのは、筑波大学・広島大学・岡山大学・熊本大学があります。他にもあるのですが、とりあえず、この4校を挙げておきます。
やる問題に困ったら、これらの大学の問題を解いてみましょう!
琉球大学の2018年の小説は、小川洋子さんのおそらく「アンネ・フランクの記憶」からの出題だと思います。問題で、「アンネ・フランク」を答えさせるものが出ているので、出典が伏せられています。その前の年も作者の宮沢賢治を答えさせる問題が出て、やはり出典が伏せられていました。
恒例なのでしょうか?
ここまで、琉球大学では評論文と小説が出る!と書いてきましたが、2018年のは随筆でしょうね。
随筆も、小説もそうですが、主題をぼやかして書いていることが多いので、文章中の言葉をそのまま使っても、解答にならない場合がほとんどです。
そういったところが小説や随筆の問題の難しさなのですが、ではどのように解答したらいいのでしょう?
基本的には、全体の内容に違わない形で言い換えるしかありません。
そのため、文章全体の把握が必要ですし、それを同じ意味で言い換える語彙力も必要です。
なかなか大変です。
なお、赤本だと、解答用紙の大きさがわからないのですが、ぱすなびだとそれを書いてくれています。
琉球大学も国語の大問1の問3の解答用紙の大きさは、19.4*1.2cmだそうです。
だいたい20~23字書くことができます。
国立の記述問題をやっていると、何文字書けばいいのかわからないことが多いので、助かりますね!
2018年は、問1が漢字で、問2が文学史でした。
問3から6までが記述問題です。その中で、問6は自分の意見を書かせるものです。
どの問題も、文章全体と関係したことを問うていて、とても良問だと思います。
では、解説を始めます。
問題を手にしたうえで、読み進めて下さい。
【問3】
問3は、「あってはならないのだと思う」について、筆者は何が「あってはならない」と考えているか説明しなさい、という問題でした。
まずは、文章中の言葉でそれに該当するものを探してください。
そうすると、前の行に「莫大な数の眼鏡を・・・アウシュヴィッツ以外の場所で、目にすることは決してないだろうと思う。」とあります。
そうすると、これらの大量の眼鏡が「あってはならないもの」となります。または、これらの大量の眼鏡を目にすることがあってはならない、のかもしれません。
ただ、これが答えではありません。
これらの大量の眼鏡が出来てしまった原因のほうですね。
それを自分の知っている言葉で置き換えるのです。
ここは、知識が必要な場面です。
アウシュヴィッツで起きたことは何でしょう?
それは、ドイツ帝国によるユダヤ人の大量虐殺ですね。
それを書けば十分でしょうか?
先ほども書きましたが、解答スペースからすると、20字程度書けそうなので、何かを足さなければいけません。とはいえ、関係ないものを加えても減点されてしまうかもしれないので、関係のあることは何かを考えましょう。
この文章全体のテーマを考えてみてください。
本文では「規則性」という言葉で表現されていますが、人間を物扱いして、人間性を奪っていることが書かれていますね。その究極が虐殺なのです。
この部分も、知識が必要なところだと思います。
虐殺は、人間性を剥奪する究極の方法である、ということを覚えておきましょう。
これらを組み合わせるといい字数になりそうです。
私の考えた解答例はこちらです。
「アウシュヴィッツで起きた、人間性の剥奪を極めた大量虐殺」
27字になってしまいました。小さく書けば大丈夫!
最後は名詞で終わるように気をつけましょう。
【問4】
次に、問4です。
「象徴的な傷」とはどのように象徴的なのか、説明しなさい、というものです。
傍線部の周辺を読んでください。
象徴的な傷とは何を表しているのかというと、「この身体に刻まれた数字」のことですね。
そして、この数字は、アウシュヴィッツで入れられた、囚人番号の入れ墨のことです。
そして、これらが筆者に対して表しているのは、やはり人間性の剥奪だと思います。
これらをつなげて文章にしましょう!
「象徴的な傷」とは、アウシュヴィッツで刻まれた囚人番号の入れ墨のことで、アウシュヴィッツでは人間があらゆる場面で物として扱われ、人間性が奪われいたことを象徴的に表している、としてみました。
今回の解答スペースから考えると、45字程度にしないといけなさそうです。
数えてみたら、85字でした。
これは多すぎですね。
カットしましょう。
傷とは、囚人番号の入れ墨のことで、アウシュヴィッツでは人間性が奪われていたことを象徴的に表している、としてみました!
これで49字です!
小さく書けば大丈夫!
本問は、知識なく解けるので、問3よりは簡単だったでしょう。
ただ、本当は「・・・のように象徴的」という解答にしたかったのですが、いい文章が思いつきませんでした。残念!
【問5】
問5です。
「”見事な”規則化」の本質は何かを踏まえ、「”見事な”」に付けられた符号の意味について説明しなさい、というものでした。
まずは、見事な規則の本質を見つけないといけません。
その上で、符号の意味を説明するのです。
表現方法に関する出題といえるでしょう。
こういった出題は他では見たことないので、独特といえるでしょう。
最近のセンターで、表現方法を聞く問題が出てきますね。
まず、見事に規則化されているものは何でしょう?
本文で、傍線部の近くを見ると、「写真においてもやはり」と書いており、とりあえず写真については「見事に規則化」されているようです。その後を読んでいくと、「全てが統一されているのである」とあります。
この「統一」も、本文では「規則化」とほぼ同じ意味で使われています。
そうすると、アウシュヴィッツではすべてのことが規則化されていたと言っているようです。
さらに、この規則化や統一の本質を考えましょう。
規則化や統一されるのは、物に限ります。
人間の場合は、近代以降はそれぞれの個人の尊厳が守られるべきものとされているので、統一や規則化することはできません。個人個人の個性を認め合わなければいけないのです。つまり、規則化や統一というのは、人間性を奪うことと同義なのだと思います。
そうすると、規則化の本質とは、人間性を奪うことなんですね。
次に、「見事に」の意味です。
これについては、傍線部のちょっと後に「その規則正しさの異様さ」とあります。
「見事に規則化」と言っておきながら、違うところでは「規則正しさの異様さ」と正反対の感想を書いているのです。どちらが本音かといえば、後者ですよね。
そうすると、「見事に」と書いてはいますが、その本当の意味は「異様な」という意味なのです。
こういうのを皮肉とか逆説的な表現と言ったりします。
ここは、知識です。
そして、単に符号をつけずに書いてしまうと、皮肉なのか本音なのかが読んでいる人からすると区別できない恐れがあるので、強調する符合を付けたということです。
では、つなげてみましょう!
「”見事な”規則化」の本質とは、人間性の剥奪のことで、それを見事と皮肉ったことを読者にわかってもらうために強調したもの、です!
「意味」を聞いているので、やはり名詞で終わるように答えましょう!
これで59字です。
今回の解答スペースからすると、約45字程度に収める必要があるので、削らないといけません。
見事な規則化の本質とは人間性の剥奪のことで、それを皮肉ったことを表すために強調したもの(43字)
【問6】
では、問6です。
この問題は、筆者の想像力の説明をした上で、その想像力の持つ意味について自分の意見を述べなさい、というものです。
試験という面から考えると、こういう問題はどのような採点基準があるのかとても気になるところです。
受験生の意見をどのように評価するのか?
評価してはいけない気もします。
琉球大学では毎年出ているようです。
2017年では、「鹿踊りの本当の精神」とはどのような精神か、あなたの考えを書きなさい」という出題がされています。
裏読みのしすぎかもしれませんが、このような出題は沖縄という土地の立場と関係しているのではないかと思ったりします。
沖縄は、一応日本の一部ですが、米軍基地のほとんどが沖縄にあり、様々な事件が起きています。
太平洋戦争では、沖縄が捨石にされました。
また、民族系統が本土の人々とは少々異なります。
当然、文化も異なります。昔ほどではありませんが。
鹿踊りの問いについては、リベラル思想を感じます。
争いからは何も生まれない、と。
アウシュヴィッツの問いについては、大国にはさまれた小国として生き残るための知恵を蓄えようとするたくましさを感じます。
物事を多面的にとらえよう、と。
問3から5までをしっかりと解答できる実力があれば、問6の答えは自分で見つけることができると思います。
それでも、解答例が見たかったら、ぱすなびや赤本のものを参照してください。
とてもいい答えです。
では、最後に勉強に使うといい参考書・問題集を紹介します!!
現代文を基礎からやりたい!という人にはこれ!
現代文「読解」ドリル
現代文のアクセス 基本編
きめる!センター現代文(解決!センター現代文、でもよい)
マーク式基礎問題集
センター試験過去問題
中級レベルはこれ!
現代文読解力の開発講座 (駿台受験シリーズ)
国公立標準問題集CanPass現代文 (駿台受験シリーズ)
現代文のアクセス 発展編
受験レベルはこれ!
現代文と格闘する (河合塾シリーズ)
得点奪取現代文記述・論述対策 (河合塾シリーズ)
入試精選問題集 7 現代文 4訂版 (河合塾シリーズ)
他大学の過去問題