2025年度 青山学院大学 教育人間科学部心理学科 個別日程小論文の考え方
- 大学受験のポラリス(志望理由書・小論文等対策)

- 1月7日
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青山学院大学の合格を目指すみなさんに向けて、小論文の答えを導き出すための手順と、今日からできる勉強法をわかりやすく解説します。
1. 良い答案を作るための3ステップ
小論文は、単なる作文ではなく、論理的な思考力をアピールする場です。
以下の手順で考えると、大学側が求めている答えに近づけます。
ステップ1:出題者の意図を読み抜く まず、この問題で自分のどんな力が試されているのかを考えます。 設問Iなら、数学の証明をただ理解するだけでなく、なぜそうなるのかと自ら問いを立てる力が見られています。 設問IIなら、データの数字から日本の社会が抱える問題点を正しく指摘できるかがポイントです。
ステップ2:事実を数字でつかむ 資料のグラフから、動かぬ事実を見つけます。 例えば、日本人が複数のニュースを比べる割合が12.4パーセントと極端に低いことや、50代の多くが情報の仕組みを知らないといった具体的な数字に注目します。 自分の思い込みではなく、データに基づいて語ることが大切です。
ステップ3:知識と結びつけて説明する 見つけた事実に、学んだ知識を重ねます。 情報の偏りに気づかない状態をフィルターバブル、似た意見ばかりが聞こえてくる状態をエコーチェンバーと呼びます。こうした言葉を使って説明すると、あなたの考えが客観的で深いものになります。
2. 合格を引き寄せる日頃の勉強法
心理学科の小論文で評価される力をつけるために、普段から次の3つを意識してみてください。
なぜ?を口癖にする習慣 教科書やニュースを見て、わかったつもりにならずに、なぜその結論になるのかを常に自分に問いかけてください。資料の証明問題で抱いたような疑問を大切にし、それを言葉にする練習が、論理的に考える力を鍛えます。
社会を読み解くキーワードを増やす ニュースで話題のデジタル技術や社会問題について、それを説明するためのキーワードをストックしておきましょう。今回のアルゴリズムや民主主義といったテーマは、背景知識があるだけでデータの見え方が大きく変わります。
情報の食べ比べをする 図1のデータにあるように、日本人は情報の比較が苦手です。だからこそ、同じニュースをテレビ、SNS、新聞などで見比べて、伝え方の違いを探してみてください。これが、複数の視点から物事を考えるトレーニングになります。
小論文の準備は、自分専用のレンズを磨くことに似ています。
多くの人は、アルゴリズムという色眼鏡をかけさせられていることに気づかず、世界を見ています。勉強を通じて知識を蓄え、論理の筋道を通すことは、その眼鏡を外して、自分の力でピントを合わせ直す作業です。
自分だけのクリアな視点を持って、社会の問題に立ち向かう姿勢を見せることが、合格への近道になります。
次に、出題趣旨に関して説明していきます。
出題趣旨を大学が公表している場合は、それを良く読んだり、自分で考えたりすることで、何を書いたらいいのかがわかってきます。
今回の試験全体を通じて求められているのは、日本語の文章を論理的に読み解く力、自分の考えを適切な表現で展開する力、そして人の心や社会問題に対する関心と知識です。提示されたデータから情報を正確に読み取り、自身の知識と組み合わせて論理的に考える力が判定の基準となっています。
設問 I は、数学的な証明(背理法)を素材としていますが、高度な数学知識を問うものではありません。背理法を用いた証明を素材に、論理的思考力、問いを発見し展開する力、文章構成力を問うています。特に問 2 では、単に証明を理解するだけでなく、仮定から矛盾に至るプロセスに対して自分なりの疑問を見つけ、解決の方向性を示すことが求められています。心理学科の試験として、「当たり前だと思われている論理のプロセスを客観的に見つめ直し、言語化できるか」というメタ認知能力を測る意図があります。なぜそうなるのかという問いを自ら立てる力は、心理学における研究や分析において不可欠な素養だからです。
設問 II は、総務省の情報通信白書を基にした、現代のデジタル社会における情報取得のあり方をテーマにしています。オンライン上での情報取得に関する調査結果を分析・考察し、制限字数内で論述する能力を判定することです。日本における情報収集の特異性や年代による違いを的確に抽出し、そこから問題を論理的に指摘できるかが基準となります。受験生が「アルゴリズムによる情報の選別(フィルターバブルやエコーチェンバー)」という現代的な社会課題に対し、どの程度の知識と危機感を持っているかを問うています。特に、50代の認識不足や日本人の比較検討の少なさがもたらす「無意識の偏向」を心理学的・社会学的視点から分析できるかを見ています。
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